| 2月13日(水) 東尾修の「ひとりごと」 |
昨日(15日)は二度目の南郷、今日はソフトバンクに行ってきた。休み明けとあって西武のブルペンは大忙しだったんだけど、注目して見ていたのは2年目の岸孝之。この間、ラジオの収録(文化放送「おうちにおいでよ」)で話を聞いた時に、1年を終え疲れを感じたといっていたのが見て取れるピッチングだった。本人はいつも通りに腕を振っているつもりなのにボールにキレがないんで、無意識に力む部分がところどころあったんだ。ピッチングを終えた本人にその話をしたら、昨年の疲れが残っている自覚はないようだった。まだその辺りの感覚は掴みきれていないんだろうな。
楽天で長谷部康平、ソフトバンクで大場翔太、と注目されている両ルーキー投手を見たけれど、マスコミの評判が高い一方で、実際、内部(解説者・評論家)はどう思っているかというと、イイという評価と、そこまでいわれるほどではないという評価に分かれいる。現場の評価にしても現時点では何ともいい切れないというのが正直なところだろう。まだキャンプがはじまって3週間も経っていないのだし、練習と実戦では話が違うからね。オープン戦を経て、開幕前にようやく首脳陣の考えが定まるものなんだよ。つまり、マスコミの評価はあくまでも期待感も含んでの評価ということ。
大場のスタミナにについてもよく書かれているけれど、“100球投げる"スタミナ=“試合で100球投げられる"スタミナという訳じゃないことを忘れないで欲しい。それまで朝から晩まで投げ込む環境にいたということで、投げないことに対して不安を覚えるらしく、ブルペンに入ると投球練習は全球種を全力で投げるらしい。今はそれが通用するかもしれないが、いざ実戦となれば話は別。
バッターが立ったとき、大学生相手とプロ相手では訳が違う。プロ相手に常に全力で投げていたらスタミナが持つ筈がない。競った試合のなかなら、なおさら神経の使い方が違う分、そこから来る疲労度は普段より増すのだからね。だからこそ、マスコミでいわれる“スタミナがある”という評価は必ずしもそうではないということになるんだ。
ダイスケ(松坂大輔)が入団1年目の試合で、9回にその日のMAXを出したことがあった。初回から最終回まで全力で投げていたらそんなことはあり得ない。それができたというのは、力の抜きどころを知っていて、自分でコントロールしてたからなんだ。ただ単に力で抑えるのではなく、相手のバッターを見ながら力を抜くことはそれだけ大事だということだよ。とはいえ、なかには緩くボールを投げれないピッチャーもいるからね。大場がそうかどうかは分からないけれど、緩いボールが放れないピッチャーというのは得てしてキャッチボールが下手だったりするんだよ(笑)
長谷部と大場はまったく違うタイプのピッチャーだ。一方は技術、もう一方は力でいくタイプ。しかしながら、二人の足や腕の使い方、テイクバックが小さくクイックが合う点などは共通するものがある。おそらく両者ともバッターからしたらタイミングがとりづらい筈だよ。
その二人と違って、もうひとつ人気になってみたのがソフトバンクの岩崎翔、高卒1年目のピッチャーだ。高卒1年目にしては、体の使い方、フォームに安定感があって素晴らしいと思う。が、その一方で怖さがないという欠点がある。バッターに向かっていく時の左肩の使い方や、ステップなど、課題はたくさんあるが高卒1年目ということを考えたら左右のバランスも含め、まあ十分だと思うよ。
そうそう、新人選手に共通していえるけれど、今はとにかくプロの体を作ることが大事だよ。ナベ(渡辺久信監督)なんて入団当初はガリガリだったのが、あれだけ胸板が厚くなった。オツ(西口文也)にしてもそうだよ。それほど体型が変わってないように思えるけれど、実際は10kg近く増えているんだからね。まずは体作り
さて、明日(17日)はいよいよ宮崎最後の巨人キャンプ。今日のソフトバンクもファンの数が多かったけど、明日も凄いんだろうな。そうそう、14日はナベやシオ(潮崎哲也コーチ)らとゴルフしてきたよ。日頃のストレスをしっかり発散できたのか、楽しくラウンドできたんで、7日から出っぱなしだったオレにとってもいい休日となったよ。


