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7月1日(日) 東尾修の「ひとりごと」

これまでダイスケ(松坂大輔)の投球について“腕を振った後の手の位置の高さが気になる”と書いていたけれど、それにはマウンドの傾斜や土の質など何らかの意図があるとは思っていた。が、今回ヒジを下げた理由をダイスケに聞いて、「そんなことを考えてやっていたのか!」とあいつの野球に対する考え方に正直驚かされたよ。

背の高い投手が多いなか、バッターは高い位置からボールが来ることに慣れている。それなら位置を下げ、見慣れない角度から放ったら打ちづらいんじゃないか?というのがことの真相な訳だけど、まさかそんなことを考えてヒジの位置を下げたとは思わなくてね。結局、今は元に戻しはじめているけれど、ありとあらゆる可能性を考え試みるあいつの素質はやっぱりすばらしいよ。それだけ常に野球の事を考えているんだろう。

気温や湿度についても以前書いたことがあるけれど、それをあいつも気にしていて、今は指先をしっとりさせるためにいろいろ工夫しているようだよ。ちなみに、オレが現役の頃は故郷・和歌山のミカンを試合前にたっぷり食べて汁を指先にしっかりつけていたよ。何か言われても「試合前にみかんを食べちゃいけないってルールがあるのか!」って言い返していたんだ(笑)。ルール違反すれすれの所で何ができるかを考え出す、それもエースに必要なことだからね。

最近、新聞にスパイクの剣を短くしたなんてことも書いてあったけれど、それも足への負担を減らし若干足を滑らせる様にするための工夫のひとつなんだ。渡米してすぐ、日本では張ることのなかった箇所に張りを覚えたらしい。それは先に言った土の質ってこともあるけど、左の足(のスパイク)ががっちりと地面を捉え、その影響が内転筋にもろに出たんだろう。今まではさまざまな面での調整が先決で、ようやくここに来て状況が整い本来の力を出しつつあるっていうのが現状だと思う。

確か前にも言ったよな、「ダイスケの力はこんなもんじゃない」って。キャッチャーとダイスケ自身の決め球が今の時点で食い違っているのも、すべてはキャッチャーが本当のダイスケの投球を知らないことにある。本来の力を出し切っていないダイスケに問題があるっていえば問題があるのだけれども、そろそろあいつの持ち味っていうか迫力を前面に出し切ってもらいたいなって思うよ。-3/4-


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