| 10月16日(日)の試合を振り返って... ソフトバンク 対 ロッテ (ヤフードーム) |
| TEAM | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | R |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| ロッテ | 1 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | - | - | - | 2 |
| ソフトバンク | 0 | 1 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | X | - | - | - | 3 |
| ■投手リレー | ロッテ:小林宏 ソフトバンク:和田→高橋秀→吉武→三瀬→馬原 |
| ■勝ち投手 | 吉武 1勝0負0S |
| ■セーブ | 馬原 1勝0負1S |
| ■負け投手 | 小林宏 0勝1負0S |
| ■ホームラン | ロッテ:里崎2号 ソフトバンク:ズレータ1、2号 |
4回、ズレータの二打席連続2ランで逆転に成功。ソフトバンクがリーグ制覇へ逆王手をかけた。
| 10月16日(日) 東尾修の「ひとりごと」 |
プレーオフがはじまる前から“どこが勝つかはやってみないと分からない”っていい続けていたけれど、ここ数試合まさにそんな展開を繰り広げているね。日本シリーズを短期決戦っていうけれど、プレーオフはそれ以上の短期決戦。展開とか相性とかそういう次元の問題じゃないからね。
今日の試合、ズレータがよく打ったよ。ロッテの小林(宏)は西武戦の時ほどではないにしろ、かなりいい状態だった。ところが、なぜかズレータの時だけフォークが抜けていてね。他の打者に対しては完璧なんだけど、ズレータだけ微妙なズレが生じる。ピッチャーには理屈うんぬんじゃなく、心理的な何かが「あ、こいつイヤだな」って働いてしまう相手っていうのが必ずいるのだけれど、小林にとってはズレータがまさにそうだったんだろうね。
打点をあげたズレータ以上にえらかったのは4番の松中だ。プレーオフで結果を残せていない松中が打席に向かう後姿には、自信ありげな態度はまったく見ることができなかった。試合前の練習で王さんがアドバイスし、バッティングの調子自体はよかったらしいけれど、そんなことでいきなり打てるようになるものでもない。まあ、よっぽど会心の当たり、ホームランでも出れば話は別だけれど、そういう状況ではないなか、ボール球であるフォークを振って三振した次の打席、ボール球は一球も振ることをせずに見送った。よく見た、というよりも、自分の状態をしっかりと見極め、チームのために何をすべきかを判断した上で振らないと決意してのことだった。先頭打者、1点差、4番としてチームのリーダーとして今やるべきことはなにか。それを冷静に判断できる松中の素晴らしさというか、チームを思い、また自分の結果とは関係なく、チームの勝利を喜べる4番、リーダー。その気持ちはベンチにいる選手全員に伝わり、いいムードを作り上げる。結果は残していなくても、それ以上の価値のある四球だったと思う。
もう一人、素晴らしかったのは最後投げきった馬原だ。(イニングの)裏と表の差はあるにせよ、前日4点差をひっくり返した記憶が新しいなか、1点差の状況で力みのないピッチングを見せたのは見事だった。あの状況下ではピッチャーは、抑えなくては、打たれたらどうしよう、強気に攻めよう、うまくかわそう…などなど、いろいろな思いが頭の中を駆け巡るもの。しかし馬原は考えている素振りをまったく見せず、無表情のまま、感情が体に伝わり、力んだりすることなく投げきった。前日、小林(雅)が31年振りの優勝という気持ちから力み、そしてそれが表情に出てしまったのと対照的だったよ。
一方のロッテは、5回にチャンスのランナーを置き、相手ピッチャーが吉武にかわった場面で、それまで2打席三振だった大塚にそのままバントさせピッチャーゴロに終わった。1戦、2戦と積極的に攻めていったロッテならば、代打を出していておかしくない場面。監督の選択肢としては、“(2打席凡退していても)次はやってくれるだろう”という期待と信頼でそのまま送る、もしくは“ここは確実に”で代打を送る。この2つがある。今回バレンタイン監督は前者を選び、選んだ結果が悪い方へと出てしまった。
冒頭にもいったけれど、両チームに力の差なんてほとんどないし、この短期決戦の中では関係ないといっても過言ではない。それだけに、ラッキボーイ、アンラッキーボーイの存在が試合を簡単に左右することが大いにある。明日もそういった存在と運よく歯車が合うかどうかにかかってくるだろうね。となると、結果を予想するなんて無理な話だけれど、先発ピッチャー陣が“今日勝てば優勝”という状況に負けずに力まずに投げれた方が優位に立つだろうね。となると、去年の悔しさもあり力が入ってもおかしくない杉内と31年振りの優勝とはあまり関係ない外国人ピッチャーセラフィニの戦い。ややロッテが有利なのかなあ…。すべては見てのお楽しみだね。


