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6月4日(金) 東尾修の「ひとりごと」

ニューヨークから戻ってきて1週間。ようやく時差ボケはなくなってきたけれど、すっかり昼寝する習慣がついてしまったよ。ん?それを時差ボケっていうのかな(笑) 昨日(3日)、久々に中継で西武ドームに行った。いつも試合のみどころを考えて球場に行くんだけど、昨日に関してはニューヨークで衝撃を受けたあることをもう1度日本と比べてみようと思っていた。

その"あること"っていうのは、球場に足を運んでくれているファン層とファンの応援なんだ。向こう(NY)で見た6試合は、すべてスタンドで一般のお客さんと一緒に見てね。これまでスタンドでビール片手に野球を観戦するなんて機会がなかったんで、それはそれで新鮮ではあったんだけど、周りを見渡すととにかく女性や子供、家族連れできている人が多くってね。それには本当に驚いたよ。日本とは違って、なんていうのかな、家族皆で“野球”っていうテーマパークを楽しみに来てる雰囲気が物凄く伝わってきたんだ。野球をを心から楽しむ楽しみ方をよく知っていているからこそ、彼らの応援は選手にも伝わるし、球場を一つにして盛り上げてくれているのがよく分かった。

日本独特の外野の応援団の応援も一つの在り方としていいとは思う。しかし、試合の展開とは関係なく最初から最後まで応援されてしまうと感覚が麻痺して、そのありがた味が薄れてしまうしまうのも事実だ。球場全体が一つになりきれないのもそこに問題がある気がして、監督時代には再三球団フロントに、「オーロラビジョンを使ってみてはどうだ?」「音でインパクトを与えてはどうだ?」「イベントを色々プロデュースしてみてはどうだ?」と提案し続けて、だいぶ取り入れられるようになった。しかし、すべてはお客さん次第なんだってNYに行って思ったよ。

以前、ファンからのメールで「僕は純粋に野球を楽しむために行ってるので、応援することを強制されたくありません。応援したい人は外野にいって、内野にいる人には強制させないで下さい」って意見が送られてきたことがあった。その時、“応援=強制的なもの”であり、外野の応援だけが応援だという意識が強いんだって改めて思い知らされた。本来の応援は、本当に楽しみたい人こそが、試合の展開に合わせてしてないとおかしいはずなんだよ。周りを気にすることなく、試合の展開にのめり込んで、ついつい声を出してしまう。ファンの皆が夢中になり同じ場面で自然と声が重なる。それが理想の応援スタイルであり、選手にも届く応援なんだとオレは思っているよ。

心を込めた応援をしてもらうために、実はもう1つ提案があるんだ。それは選手と直接接する機会をもっと増やして、身近に感じてもらうこと。近年、パ・リーグはファンサービスに力をいれていて、西武も最近では選手とのハイタッチ会を開催したりと工夫をこらしているけれど、そういった機会をもっともっと増やしてもらいたいって思っている。自分が接した選手がグラウンドに出てきたら、自然と応援したくなるものだからね。

オレ自身もHPを通じて、極力ファンの皆さんと接するようにしていたけれど、時間がどうしても限られてしまった。グラウンドを離れてからも、なんとか皆さんに野球を身近に感じてもらえたらと思ってはいるんだけど、ここまで数回あるかないかで、本当に申し訳なく思っている。そんなこともあって、少し前から告知させてもらっているんだけれど、7月8日、シーズン前半戦最後の試合(ダイエー戦・福岡ドーム)の中継の前に皆さんと接するイベントを企画してみたので、機会があればぜひ参加してもらいたい。前半戦の振り返りもさることながら、ざっくばらんに野球の話ができるといいね。

※画像:NYで、松井稼頭央選手ご夫妻/修/理子(画像提供:小学館「週刊ポスト」)


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