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5月11日(火)の試合を振り返って...
ダイエー 対 西武 (福岡ドーム)

TEAM 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 R
西 武 0 0 0 0 0 1 1 0 0 - - - 2
ダイエー 0 0 0 1 0 0 0 0 0 - - - 1
■投手リレー 松坂
杉内→倉野
■勝ち投手 松坂3勝4負0S
■セーブ -
■負け投手 杉内1勝1負0S
■ホームラン 平尾4号

6回、小関が適時二塁打で同点、7回に平尾のソロで勝ち越す。松坂は被安打4、8奪三振、四死球1で、今季三度目の完投勝ち。

5月11日(火) 東尾修の「ひとりごと」

今日のダイスケは、過去2試合の悔しさを上手くバネにできたようだな。あいつの気持ちがよく出ていたよ。立ち上がり、若干抜ける球があったりしたけれど、ダイエー打線が全体的に調子を落としていることもあったし、気にする程ではなかった。内容としては、序盤3回を三者できっちり抑えたことも勿論よかったけれど、それ以上によかったのは勝ち越した後の7回からの投球だ。序盤に力まない投球を心がけたことで、終盤にアクセルを全開にするパワーがあったこと、そして、そのアクセルをボールを投げる過程ではなく、放す瞬間に全開にできたこと、この2つが7回以降の完璧な投球につながった。あいつ自身も、三者凡退で終えた最初の3回よりも、終盤の3イニングの方が理想通りのピッチングができたと感じている筈だ。

あえて1つだけ気になることをあげるとするならば、セットの時に体が右に流れてしまうこと。ただ、すべてを完璧にできるピッチャーなんていないのだし、そういった“少し気になる”ことはつきものだから、さほど問題にする必要もないだろう。 さて、ファンの皆さんが“かなり気になる”のは過去2試合のダイスケのことだと思う。何故ああいう結果に終わってしまったのか? それは、まず第一に気持ちに隙と余裕を持ってしまったことがあげられる。理想に近いピッチング、安定した勝利、この2つが心に隙を生み、必要以上の余裕を持って試合に臨ませる結果となってしまったというわけだ。それまでとは別人のような投球内容に一番驚いていたのはダイスケ自身だろう。だかからこそ、今まで以上に今日の試合では気を引き締めて臨んでいたのだ。

もう1つの理由は、敵と戦わず己と戦っていたから、だ。現段階でのあいつの最大の課題はセットからの投球。本来ピッチングは相手打者と向き合い、キャッチャーに向かって、何も考えることなく自然のままに投げるべきものなのだが、今のダイスケは相手打者よりも、セットからの自分のフォームに意識がいってしまっているために勝負にならなくなっているのだ。考えながら投げ、打たれ、また考えて投げて打たれる。こうなると軌道修正できるはずもなく、気がつけば連打や大量失点につながっていた、という結果になるのだ。

無意識なおかつ自然な投球でキャッチャーに向かっていく、これを身につけるにはまだ時間がかかるだろう。ただ、今年のピッチングを見る限りでは、ダイスケは着実に成長してきている。理想に近いピッチング、理想とは程遠いピッチング、さまざまな経験を積み重ねていければ、それらを吸収し身につける能力に優れているあいつなら、それほど遠い話ではないかも知れない。


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