| 2月17日(火) 東尾修の「ひとりごと」 |
はあ〜。っていきなり深いため息から始まって申し訳ない。球場からホテルに戻る車の中でガックリ来てタメ息ばかり出てたもんでね。
一昨日見に行った時、まずブルペンに行って感じたことは「投手王国と言われた西武も、やや陰りが見えてきたな」だった。ベテラン選手がほとんどいないってこともあるんだろうけど、ブルペンにまったく迫力がなかったんだ。ツトム(西武・伊東監督)の後任キャッチャーにしても、まだまだ安心して使えるレベルに達していないし、野手も活きがいいのは中島くらい。その中島だって、守備面では不安な部分が多い。そういうところばかりがこの間は目に付いてしまったけれど、それでも“一度見ただけじゃわからないから”って自分に言い聞かせて、今日に至った。ところがだ。その印象は変わらず終いだったよ。
今日は紅白戦が行われて、星野や眞山といった期待される若手投手が登板した。その2人に限らず、23〜25才の年代の投手陣が、自分のピッチングをまったく分からずに投げてるのには、腹立だしさを覚えてしまってね。ダイスケ(松坂)レベルの能力ある選手がボール球を投げても、それは意味あるボールだから許せるが、そうでない選手が投げるのは単なる無駄でしかない。
今日の投手陣のピッチングを、もしオレが監督やコーチとして見ていたならば、意味のないボールを投げてどうするんだ!ってマスコットバット持って頭を叩きに行ってたあげく、走って帰れ!さらには船で高知まで行って来い!とさえ言ってたと思うよ。持ち球を把握した上で、自分はどういうタイプのピッチャーなのかって考えてるんだろうか、って疑いたくもなる。三振を次から次にとるタイプでもないのに、あたかもそうだと言わんばかりのピッチングしたところで、打ち取れるわけないんだからね!
本来ならば選手自身がそこは考え、工夫するべきところなんだけれど、それができなかった場合、重要な役割を担うのが首脳陣だ。首脳陣の能力判断っていうのかな。選手を見る目があるかどうか、って話になってしまうんだけど、個々にあった練習方法、ピッチングスタイルを指し示してやらなきゃいけないのだが、まだそこは苦戦しているようだね。若手たるもの伸びる時期に一気に伸びなきゃいけない。それだけにこの時期を上手く利用して、失敗を恐れずにいろいろ試してもらいたいにもかかわらず、それができずに守りに入ったピッチングをされちゃたまったもんじゃないよ。巨人やダイエーの強力打線相手ならまだしも、若手ばかりの打線相手なのだから、上から見下ろして投げれなくてはおかしいんだ!
次から次に怒りの言葉しか出てこないのも、オレ自身現役時代に当たり前のように、自分のピッチングスタイルを考えたり、持ち球をいかすためにいろいろ組み立てを練ったりしてたからなんだろうな。って言ったって、これは当たり前のことであって、オレがどうこうって話では決してないんだよ。“ブルペンでのボールが何故マウンドで投げれないのか”、投手陣はそれを自分自身に問いかけてもらいたいね。
野手はというと、これもあまり嬉しくなるような話はなくってね。唯一の楽しみは、やはり中島かな。まだまだ未熟だったカズオ(メッツ・松井)をショートで我慢して使い続けたのと同じように、中島もミスをしても使い続けると言ってもらえているのだから、今年、一気に成長するいいチャンスだと思って頑張ってもらいたいね。そういった期待に応える結果も残しているし、ツトムもそれだけは安心材料になっているんじゃないかな。
あとは、去年1年間1軍にいた経験で成長した大島も期待大だね。欲を言えば、ショーゴ(赤田)や高山といったところの成長も期待したいんだが、今回見た限りではまったく存在感を感じられなくってね。フェルナンデス、カブレラ、和田、っていう迫力あるクリーンアップが固定できる間に、なんとか脇役に伸びてもらわないと、一年戦い抜くのは厳しくなるだろう。ベテランと言えるベテランがいない今こそ、若手選手にとってはチャンス!「将来チームを支える選手」なんて言って期待されるだけの時期はもう過ぎただけに、若手有望選手には実力を思う存分発揮してもらいたいところだよ


