| 2月15日(土) 東尾修の「ひとりごと」 |
13日に関東で講演の仕事があったんで一度帰京し、昨日高知入りしたんだ。ダイスケ(松坂)の様子が気になってはいたが、オレが行く前の日に320球投げてしまっていたんで、ブルペンでの様子を見ることはできなかった。その代わりといってはなんだが、投球フォームを写真で見せてもらった。背中側から写した写真を見ただけでははっきりしたことは分からないが、ふたつ気になったことがあった。ひとつは胸のはりと肩の開き。両肩がのびきってしまっているのが目に止まった。もうひとつは、右足のかかとの位置。肩の開きは右足の影響かも知れないが、そのあたりは練習の合間にダイスケをつかまえて話をしたよ。
夜のスポーツニュースなんかでは、打撃練習で柵越えをしているダイスケの様子が取り上げていられていたようだけど、実はその時ゲージの後ろにへばりついて見ていたんだ。右足の親指の付け根と左の内側の内転筋を意識しながら打撃練習をしている姿を見て、不安は即かき消された。打撃練習を終えると下半身にハリがあると本人は言っていたけれど、陸上選手とは違うピッチャーが必要とする下半身の力がついてきている証拠だよ。この時期に320球投げたり、他の選手が練習を終えた後に1時間打撃練習が出来るというのは体の調子が相当いいからこそ成せること。体を絞ってキャンプに臨んだ影響も勿論大きいけれど、去年ヒジや足を痛めた経験をいかして自分なりにどうしたらいいかよく考えて練習をしている成果がよく出ている。さすがだよ。
他のピッチャーも順調のようだ。トヨ(豊田)もふくらはぎを痛めて、今日から立ち投げを再開したらしいが、心配はまったくない。2年間抑えとして結果を残しているベテランなのだから、体作りにしてもコツを得ているからね。シンジ(森)だって、以前オフの間に登板した後にケガをしてキャンプはまったく別メニューだったことがあったけど、その時は春先から調子が良かったからね。リリーフ陣はあまりやり過ぎてしまわずに、時には恐れずに休むこともして欲しいね。
タカシ(石井)はプレート使いと左手のグローブの使い方が上手くなっていた。一昨年、今と同じような左手のグローブの使い方をしていた時期があったんだけど、少し打たれただけですぐにやめてしまった。続けていけば必ずいい結果が出るので、今年はやめずに続けてもらいたいと思う。こういったことは年齢を重ねていかなくては分からないことなんだ。これに気付くか気付かないかで、息の長い投手へと成長できるか出来ないか大きく変わってくるくらい大事だってことに気付いてもらいたいね。ルーキーの長田と小野寺は、初めてのプロのキャンプということで、ちょっと今はバテ気味らしいね。二人とも球にキレがあまり感じられなかったのも、多分そういったことだと思うんで、オープン戦でぜひ実力を見せつけてもらいたいね。
野手の方では、カズオ(松井)とベン(和田)がチームリーダーらしさを漂わせていて頼もしく感じたよ。数年前の一番の悩みは野手のリーダーがいないことだった。昔でいうハチ(石毛・現オリックス監督)のような野手をまとめるチームリーダーがいると野手の結束がつながり、ベンチも盛り上がるんだが、ここ数年そうなって欲しい選手はいても、実際リーダーになる選手がいなくて本当に苦労した。そういった意味では、今年の野手は去年以上に期待が持てると思うよ。


