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2月8日(土)東尾修の「ひとりごと」

仕事を終えてホテルに戻りのんびりサウナに入ることは、オレにとってキャンプ取材に行った時の楽しみの1つだ。今日もホテルに戻って1日の疲れをサウナでとっていた。とそこに星野・田淵・西本と阪神勢が入って来た。ついついサウナの中で野球談義に花を咲かせてしまったわけだけど、野球の取材っていうのはグラウンドだけでなくサウナでも出来るんだって思い知らされたよ(笑)

今日はヤクルトのキャンプを見てきた。残念ながらドラフト1位の高井は前日ブルペンに入っていたんで投球を見ることは出来なかったけれど、その楽しみはオープン戦までとっておく事にするよ。そのかわりと言ってはなんだが、石川、坂本両投手の投球を見てきた。昨年1年細い体ながらに頑張った石川はだいぶ投球のコツを掴んだようだな。ただがむしゃらに投げていると疲れは溜まってしまう一方なのだが、そういう様子は全くなかった。あの腕の振りの良さは細い体だからこそなのだが、ボールにキレもあり、太鼓判を押せるだけのピッチングをしていたよ。ただ、どの選手にも言えるが活躍した次の年をどう過ごせるかが野球人生の中で一番大事になってくる。特にピッチャーなんかに言えることだけど、いいピッチングが出来てエースへと成長する1歩となるのか、それとも崩れ落ちていく遠回りを強いられるのか。とても大きな分岐点となる事を肝に命じて1年頑張ってもらいたいね。一方の坂本は石川と対照的にがむしゃらに投げるばかりで腕の振りの悪さが目立った。ピッチャーの状態は腕の振りを見るとよくわかる。もし皆さんがキャンプ地を訪れることがあったら、是非そのあたりを注目して見てもらいたいね。

ピッチャー陣を見終えてから打者の様子をうかがいに行ったら見覚えのある顔が一生懸命汗を流していた。西武から入団した鈴木健だ。ここ数年インコースを差し込まれ内野ゴロに終わるケースが多かった事をなんとか克服し、復活したいと強く願うあいつの気持ちが伝わってきたのが、ベースからボール3個分離れたところでスタンスをとっている姿を見たときだった。オレが監督だった時にもベースから離れることをすすめた事は何度かあった。しかしその必要性をあまり当時は感じていなかったのかも知れない。だが、西武という球団をクビになった事がいい刺激となったのだろう。何もかも捨てて1からやり直すべく、必死に取り組んでいたよ。今はまだ外の球が遠く感じて慣れないことも多いとは思うが、それは練習していくうちに何とかなるものだ。若手選手とは違い、オープン戦からしっかり結果を残していくことが必須条件とされる厳しい状況ではあるが、西武ドームに比べホームグラウンドの両翼が短い神宮を本拠地とした事がケンにとって有利なだけに、なんとか復活を遂げてもらいたいと願わずにはいられない。そもそもあいつが不調になったのは西武ドームの両翼が大きくなってからで、あと5〜10mという所でHRにならず外野フライに終わってしまうことが、あいつをどん底まで追い詰めてしまったからね。

今朝のスポーツ紙でダイスケ(松坂)がキャッチャーを5mを下げた場所に立たせて投球練習をしているという記事を目にした。キャッチャーに対して投げるときは、キャッチャーミットをめがけて投げるのではなく、その2〜3m先へ投げるつもりで投げなくてはダメだと昔からダイスケには言っていたのだが、その気持ちをしっかり持ち続けてくれているようだな。キャッチャーミットを突き抜けるイメージで投げることによって、ベース上でのボールのキレが増すことをこれからも忘れずにいてもらいたいね。昨日ブルペンに入ったヤクルトの高井も古田にそのあたりを注意されたらしいけど、ただがむしゃらに力だけで放っていてはスピードは出てもキレは出ない。突き抜けるイメージ、これがキーワードなんだ。

明日は投手と野手がようやく合流する横浜を見に行こうか、とも思ったけれど、どうもミスター(長嶋全日本監督)が行くらしく、そんな時にオレが行ってもおそらく話をゆっくり聞く事はできないだろうから、日本ハムを見に行くことにしたよ。じっくり話を聞いて来ようとは思ってるんだが、新監督が外国人とあっては言葉が通じない。さて、どうしたものかなあ。


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