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1月22日(水) 東尾修の「ひとりごと」

マスターリーグ最終2連戦のために今福岡に来ているんだ。残念ながら週末の名古屋との試合で福岡が敗れ、東京の優勝が決まってしまったわけだけど、最終2連戦を勝てば単独2位になれると聞いて、皆今日は力が入っていた。体のあちこちが悲鳴をあげている選手ばかりなのに、予定時間より早く球場に来て打撃練習に励んでいたりしたからね。“それじゃオレも!”と張り切って練習していたら、思いも寄らぬ先発指名が来て、実は試合前にあわててブルペンにかけ込んだんだ。試合を崩すわけにいかないし、ついついブルペンでぜぇぜぇ言うまで投げ込んでしまったよ。とは言っても、無理して投げ込んでいた訳じゃなくて、いい球がいっていたんでついつい投げすぎてしまっただけなんだけどね。結果的にはいい気分でマウンドへむかうことが出来たし、名前をコールされた時の場内のお客さんの歓声にものせられて、自分でも惚れ惚れしてしまう様なピッチングができたんで本当に良かったよ。ナベ(渡辺久信・元西武)にも「いつそんなピッチングを覚えたんですか!」って驚かれたほどだったんだ。唯一の不満はエビ(安部選手・元西武)に打たれたことかな。前回の顔合わせの時に「オレがもし投げても絶対に打つなよ!」ってクギをさしていたんだけど、まんまと打たれたよ。

今までは年に1度名球会で投げるか投げないか程度だったけど、定期的に投げる機会ができてやっと感覚がつかめてきた。フォームも自分のイメージ通りだし、今年は7月くらいに西武のバッティングピッチャーにでも名乗り出て、肩を作っていこうかなんて、ヤル気まで出てきたしね。今はとにかく、試合独特の雰囲気がとても心地良くてね。本当に心から野球を楽しんでいるよ。14日の東京との2戦目を見た人はどれくらいいるのかなあ。この試合首位東京と2位福岡の対決で、東京が勝てば優勝が決まってしまう直接対決だったんだけど、中盤に福岡が得点を上手く積み重ね点差を大きく開き圧倒的なリードを見せたのが、最後の最後になって東京の猛反撃で9回2死1打でサヨナラ負けという所まで追い詰められたんだ。ボールを見極められ、ファールで粘られ、ベンチから1球1球固唾を飲んで見守る。あの何とも言えぬ雰囲気を味わってしまうとダメだね。気持ちは現役時代に一気に戻ってしまったよ。オレだけじゃなく、多分皆感じてると思うけれど、この年齢になってから、現役時代同様の緊張感や快感を味わえるとはちょっと前までは思っていなかっただけに、今はそれが本当に幸せに感じる。特にこの時の2連戦は連休という事もあって3万3千人もの人が集まってくれたんで、皆の気持ちにも拍車がかかって、数多くスーパープレーが出たりして、皆の表情がいきいきしてたしね。今シーズンは終わってしまうけれど、来シーズンは是非皆に球場に来てもらって、我々にパワーを与えてもらえたらと思うよ。


BACK NUMBER 2003
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