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10月31日(木) 東尾修の「ひとりごと」

いとも簡単に今年の日本シリーズは終わってしまった。始まる前、確かに「初戦を制したチームが勢いに乗って勝つだろう」とは思っていたが、まさか巨人の4連勝で終わるとは想像もしていなかった。

勝負をかけた4戦目。打順に手を加え、マクレーンを3番においたが、結果はノーヒット。エースのオツ(西口)も同点にされ即交替を告げたが、交替したダイスケ(松坂)が打たれた。昨日に限らず、今シリーズではカズオ(松井)、小関、ベン(和田)をはじめとするキー選手が本来の持ち味を出し切ることなく終わってしまった。初戦の夜、「シリーズで結果を残す大変さを学んでもらいたい」とダイスケについて書いたが、こういう結果になった以上、各選手がその事を学ばなくてはならない。勝つために“何か”が足りなかった。その“何か”が具体的に何なのかはわからない。ただ、ジャイアンツと比べて何かが足りなかった、何かが違った、そう選手が感じ取ってくれていると願いたい。

3戦目の夜、ダイスケから連絡があった。シリーズ先発の難しさ、勝つ大変さ、それを本人も痛感したようだった。「通常のシーズンの気持ちの持ち方ではシリーズでは勝てない。1球のミスも許されない、本当にいい勉強になりました」。その言葉通り、4戦目のダイスケは打たれはしたが、1戦目のダイスケとは明らかに違った。松井、キヨ(清原)に対し要所要所でそれが現れていた。ただ、本当の意味でのコントロールが備わっていないだけに、1点許してしまうとずるずると引きずってしまうのは昨年と変わらぬままだ。勢いだけのピッチングから卒業すること、それが次へのステップとなる筈だ。

西武が日本一になれなかった事は悔しい。しかし、もし西武が日本シリーズをシーズン同様簡単に制していたらどうなっていただろうか。入団してから(リーグ)優勝すらできず、未知の世界だと思っていた日本シリーズを「こんなもんなんだ」とダイスケは思っていたかも知れない。過去日本シリーズを経験した野手もそう感じていたかも知れない。「シーズン中に圧倒的な強さを見せ90勝しても、シリーズで1勝あげるのは難しい」、そう感じることができるのはこういう結果に終わったからこそだ。その苦しみを味わった西武はひとまわりも、ふたまわりも成長し、来年、ファンを喜ばせてくれるのは間違いないだろう。


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