| 4月14日(日)の試合を振り返って... 巨人対 中日(東京ドーム) |
| TEAM | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | R |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 中 日 | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | - | - | - | 2 |
| 巨 人 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | - | - | - | 0 |
| ■投手リレー | 朝倉→ギャラード 工藤→西山 |
| ■勝ち投手 | 朝倉 2勝1負0S |
| ■セーブ | ギャラード 0勝0負4S |
| ■負け投手 | 工藤 1勝2負0S |
| ■ホームラン | 福留3号(工藤) |
中日は2回、谷繁の犠飛で先制すると、続く3回にも福留の3号ソロで1点を追加。投げては、先発朝倉が8回を6安打無四球無失点の好投、9回はギャラードが抑えこの2点を守りきった。朝倉は巨人戦初勝利。巨人は9回二死2,3塁の一打同点の好機を生かせず、今季初の零封負け。
| 4月14日(日) 東尾修の「ひとりごと」 |
(文化放送:解説)今日先発した朝倉(中日)というピッチャーは、実は3年前に西武が獲得しようと動いていた選手なんだ。スカウト陣には監督も含まれており、オレ自身もスカウト登録されていたんで、当時スカウト担当だった楠城とよく朝倉の話をした記憶がある。結局、眞山を指名したんだけれど、その見送ったピッチャーをこういったかたちで見ることができるとは思ってみなかったよ。
去年の後半から山田コーチ(当時)が我慢して使っていたけど、それもすべては仙さん(現阪神監督)と山田さんが彼の能力を見越していたからだというのが分かった。キヨ(巨人・清原)が西武を後にしたとき、カズオ(西武・松井)の素質を見込んで、ミスを犯してもとにかく使いつづけて育てようとしたのとまったく同じだ。そうやって我慢しつづけて使うだけの、彼の能力の一端を見た気がしたよ。キャンプ中ファームに落ちて、今のクイック的なワインドアップのフォームに変えることができたのも彼に器用さがあったからだ。今のフォームはコーチからすればいじりたくなるものではあるが、久々にイチロー(現マリナーズ)や野茂(現ドジャーズ)並みの個性あふれるピッチャーが出てきたようにも思えるだけに変えて欲しくないという気持ちもある。ただ、本人は本来の足をきちっとあげるフォームにいずれ戻したいといっているらしいね。自分が理想とする投げ方でないままに打者を打ちとっても満足感が得られないだけにそういう気持ちでいるんだろう。しかし、バッターからしてみればそれが一番いやらしく感じるという事実にも目を向けてもらいたい。今の朝倉のフォームは間を取りにくく、インパクトの時のバットとボールの距離が取りづらい。つまりはテイクバックを充分とれず、しっかり打ち込むことができない訳だ。その中で松井(巨人)や高橋由(巨人)が上手く打ち返しはしたけれど、巨人打線の脆さを顕わにするピッチングに満足してもらいたいと思う。自分の理想を追い求め、自分中心で考えることも大事だがバッターの視点から考えることも忘れずにしてもらいたいね。
脆さがでたという巨人打線についてだけど、1番から9番まで同じバッティングをしていてまったく工夫が見られなかった。特に脇役バッターにもうひと工夫欲しかったね。そういう姿勢すら感じ取ることができなかったのが残念だったよ。朝倉の前に気持ちよくやられた、そんな感じだったからね。おそらく昨年までの朝倉のイメージから“自滅するだろう”という意識が打者の中にあったと思うよ。中日にしてみれば、巨人サイド同様に去年のイメージがあり不安を持ちながら送り出していただろうけど、次からは期待をもって送り出すことができるようになるだろうね。9回に交代を告げたことでいいイメージのまま次へとつなげることができるし、朝倉にとってもチームにとっても大きな1勝になったと思う。
一方、巨人先発のキミヤス(工藤)だが、21年目にしてあれだけのボールを投げられるのは大したものだよ。中6日で120球前後なら、1年間コンスタントにいい働きをするのは間違いないだろうね。しかし、一死3塁で谷繁に対する投球はもう少しベテランらしさを出して欲しかったね。次の打者がピッチャーなのだから、もう少し球数を使って攻めてもいい場面なのに、初球からアウトコースの甘い球を投げてしまってはどうしようもない。福留のHRについては多少文句をつけたくなる部分もあるが、上出来だったと思うよ。キャッチャーの阿部とキミヤスがバッテリーを本格的に組んだのはこれで3回目とあって、やはり二人の呼吸がまだ合っていないのがよく分かった。昨年、阿部はピッチャーに対してサインを出すタイミングが悪いと指摘され、指導を受けつづけた訳だが、今年は“コースによるタイミング”をぜひマスターしてもらいたいと思う。セットポジションのピッチャーがランナーとキャッチャーを交互に見る動作をする中で、いつキャッチャーがコースによればいいのか?こればかりは言葉では説明しようがなく、ただひたすら空気を読むしかない。そのタイミングがずれるとピッチャーのリズムに影響が出てしまうだけに今後の阿部に期待したいところだね。
9回裏ランナー1,3塁で俊足の鈴木(巨人)がランナーに出たけれど、ギャラードのクイック、谷繁の肩、鈴木の足、この3つの戦いの中で、あまりにもギャラードがバッター中心になっていたのは無神経過ぎたよ。結果的には井端のファインプレーに助けられたけれど、もしかしたら試合を左右するかも知れないからね。試合についていろいろ書いたけれど、一番の感想は「いいなぁ!」だったよ。あの試合の緊迫感っていうのかな、野球の醍醐味が伝わってきて、まだ辞めたばかりだというのにもう一度味わいたいと思わせたからね。


