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1月18日(金)東尾修の“気になる男たち”

◆連載5:清原と桑田(上)〜スター故に起こった悲劇

8年ぶりにネット裏に身を置く今年。じっくり見てやろうと思っているのが清原と桑田だ。このKKコンビ、入団時の勢いからすればとっくに2000本安打、200勝を達成しててもおかしくないのに、まだ1836安打と152勝。はがゆくてたまらない。

ともに選手として脂が乗り切る時期の30歳前後で停滞。どうしてそんなことになったんだろうか。清原の場合、考えられるのは、高校からスタートしてプロに入っていきなり第一線で活躍したからこその悲劇だ。シーズン中の練習に問題があったような気がする。

若い頃にはシーズン中でも体をガンガン鍛えなければいけない時期がある。でも、清原は1年目の後半から四番。しかも優勝を争うチームの四番だ。何より試合で結果を求められる。試合に集中するためには強化よりコンディショニング優先。その積み重ねがツケとなって、20代後半から体の切れを奪うことになったと思うんだ。

私が西武の監督になって2年目の96年。何とか清原を再生させたいと思って、清原の入団時に打撃コーチを務め89年に退団した土井正博さんに戻ってきてもらった。清原は同じ関西人でもある土井さんを“師匠”として信頼していた。土井さんの指導を受ければ入団時の勢いを取り戻せると思い、球団に頼み込んでOKをもらったんだ。

その年、清原は土井さんの下で一生懸命やった。でも、結果はついてこなかった。そのオフ、FA宣言して巨人移籍。私は2度清原と話し合ったが、2度目はもう引き留めなかった。ドラフトで裏切られた巨人。87年の日本シリーズで倒した時の涙を覚えている。長嶋監督の下、舞い試合超満員の球場でプレーすれば持ち前の集中力が蘇るかもしれないと思ったんだ。

その巨人で清原は地獄を見た。相次ぐ故障に泣き、オーナーからもいろんなことを言われた。でも、どん底から意地を見せたな。2年前から徹底的に体を鍛え、去年の復活ぶりはご承知の通りだ。若い頃はコンディショニングに終始した試合前、今ではジムでウエートトレーニングしてから球場入りしている。

去年の暮れに会ったとき、清原は「肉体改造の途中です」と話していた。やらされるのではなく、自分の意思でやる練習。気がつくのが早かったのか遅かったのか、その答えはこれからの集大成に掛かっている。まだ34歳。2000本安打まであと164安打。今年中に達成するつもりで頑張ってほしい。

(スポーツニッポン02年1月12日より)

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