【参加者からの質問】
■Q.東尾さんの理想の野球とは…作戦など。
■A.ショートなら松井(稼頭央)、サードなら中村紀、セカンドは…う〜ん誰がいる
かなぁ、ファーストはカブレラでもいいし、松中とかあげられる選手は多いけれど、 そういったメンバーが揃っていれば作戦的なことは何もいらないだろうね。そこまでくればそれぞれの選手がどうしなくてはいけないか十分に理解しているからね。
■Q.(作戦として)足でかき回す野球をしていましたが−
■A.そういう選手が揃っている時はそういう野球になるでしょうね。むしろそうせざるを得ない。今のウチのチーム状態から言えば、小関や柴田、大友といった選手には積極的に走らせるようにしていますよ。あとは相手チームとの兼ね合い次第だね。今日もオリックスの先発の戎の状態があまりよくなとは分かっていても、まだ初回ではその後どうなるか分からないだけに、かたく送っていったけれど、試合の中盤には(戎の)状態の悪さが明らかだったんで、強行して打ちにいかせた。作戦はその時の状況でいつも変わっていくものなんです。
それに試合に出ていても、実は足を痛めている選手などもいたりするんです。ケン(鈴木)にしても、一塁まで全力疾走しないからヤル気がなさそうに見える、とのファンの声もあるけれど、実際は足を痛めていて、その状況の中でケン自身は一生懸命頑張っているし、指示出す方としても、際どいタイミングの時は思いっきり行け!そうでなければ無理して走らなくてもいい、と凡退の時はケンに無理させないようにストップかけていたりしている。カズオ(松井)についても、今はだいぶ良くなってきているけれども、足の状態はずっと悪かったんですよ。新聞などで発表はされなずとも、選手それぞれ痛めているところはあるもの。年間140試合戦っていく上で、特にカズオやカブレラといった戦力として1試合たりとも欠かすことのできない選手には、無理をさせて悪化させるようなことはしたくない、だからカズオにも無理に盗塁させることはしなかったんです。
■Q.近鉄との対戦成績が悪く、ファンとしてとても残念です。前川投手への攻略として、チームでどのような取り組みをしていますか?
■A.ウチの投手陣の対近鉄に対する防御率があまりにも悪すぎる。特に前川の時のウチの先発が点をとられ過ぎて、相手に自信をつけさせてしまっているのが現状だね。前川はオリックスからとにかく打たれこんでいるんだけれど、オリックスのバッターには技術的に右からセンター方向、打てない投手に対しての基本となるバッティングなんだけれど、そういったバッティングをできる選手が多い。田口、塩崎、谷なんかは前川のシュートシンカーを右に打つのが本当に上手いんだよ。ウチの右バッターでそういった追っつけるバッティングができる選手があまりいない。これだけは練習でどうなるものでもなく、その技術を選手がもっているかいないか、に全てがかかってしまうんだ。ミーティングでこういう球が来る時はどうすると言った話は毎回しているが、頭で分かっていても、それができる技術がないと厳しい。そういった面からいえば、この間ケガしてしまった平尾なんかはそういった技術を持っているだけに残念だよ。これまでダイエーにいい先発投手をあてて来た分、近鉄戦にはエース級の投手を持ってくることがなかなかできず、それが防御率の悪さにつながってしまっていた。前回、許とダイスケ(松坂)の順番を入れ替えることで、前川に上手くプレッシャーをかけるまではよかったんだが、あと一押しが足りなかったね。
■Q.西口投手の大ファンなので西口投手のことを教えてください。
■A.オツ?オツの何が知りたいの?性格…? 性格ねぇ…「喜怒哀楽がない」(笑) 試合に勝ってもガッツポーズをするでもなく、打たれてもガックリするでもない。監督1年目の時にオツが入団してきたんだけれど、その年にオレのパーティがあって、そこにオツは穴があいてるパコパコいう様な靴を履いてきたことがあったな。それだけファッションには無頓着だったオツも結婚してからはファッションセンスが良くなったよ。※詳細「For
Our Team・西口文也選手編」をご覧下さい
■Q.審判によって試合が違う気がするのですが?
■A.審判はもちろん贔屓はしないけれど、やはり負けているとどうしても“被害者意 識”が出てきてしまって、不利な判定をされているんじゃないかと思ってしまうものだよ。ヘッドが近鉄で監督をしていた頃、両チームから審判に野次を飛ばすのはやめようと決めたことがあるんだけれど、どちらかのチームがいいといえば、相手のチームは悪いというんだから、審判は必ずどちらかのチームからクレームをつけられてしまうことになる。1試合両チームあわせて300球近くを判定するのに、そういった野次は判定を狂わせるに過ぎないのだから、審判にストライク、ボールの判定について野次は飛ばさない様にしたんです。しかも審判にも能力査定があって、上手くない審判は2軍戦の試合を務めることになるし、2軍でいい審判だったとしても能力に満たなければ1軍で球審を務めることはできないからね。時と場合によっては、低めをとってくれることで投手にとって有利なときもあるし、そのあたりは運、不運だよ。
■Q.松坂投手について、これまでとこれからを教えてください。
■A.3年前に入団した際160kmを投げるのでは?と大騒ぎしたけれど、その時からスピードは伸びることなく、今では150kmに落ち着いている。今後、ダイスケ本人がどういうスタイルの投手になりたいのか考えた上で、もし160kmを求めるのなら、それなりのトレーニングをしなくてはダメだよ。今は、本人の理想と現実に差がありすぎて悩みこんでしまっている。キャンプの時状態が良かっただけに、シーズンに入って1,2点失うと突然大きく崩れてしまうようになっているしね。自分の感情でチームの試合をダメにすることはしてはならないこと。プロのバッターだって、3〜5年も対戦してればそのうちに慣れてくるのだから、技術的なものを身に付けるとともに、“怪物”といつまでもいってもらえるためにもっともっとそれなりのトレーニングを積んでいかなくては、30歳を超えたときにカベにぶつかり、ただの人で終わってしまいかねないね。
■Q.今の西武選手の中で、現役時代の監督と一番似ている選手は誰ですか?
■A.どういった面で似ている選手ということなのかな?色々な面で?(笑)う〜ん、 ピッチングでいえばオツかな。とはいっても、オツも今はカベにぶつかっていて、2−0の追い込んだカウントからの勝負球が全て高めに浮いてしまうという課題が残っているからね。3年前のオツと比べれば、今のオツは60%の力くらいなんじゃないかな。それでも勝てるのは、もって生まれた“腕の振り”があるからだよ。ただ30歳になった時、ボールを話す位置を低くするのに左足の突っ張りが邪魔になり、そこでもう1度苦労を強いられてくるんじゃなかな。性格、その他で似ている選手…うぅ〜ん、誰がいるかなぁ…まぁ、それはまた今度ということで(笑)
■Q.大成選手の調子はどうですか?
■A.故障があって、秋の南郷からずっと力を出し切ってやることができずにいた。投手も野手もそうだけれど、投手でいえば、去年内転筋痛に悩まされたわけだけれど、あれは走りこんだら起きないということではなく、マウンドで投げ込んで初めて練習、トレーニングとしての価値が出てくる。バッターも同じで、走ったりすることよりも、実際打ち込むことが下半身を作り上げていくんだ。大成の場合、そういった打ち込みが故障でできなかったというのはあるね。それと、フォークを投げない右投手はいないというほどにフォークが多い今の時代、フォークで苦しむ大成にとって、どうしてもフォークのタイミングが合わず空振りし、それが本来得意である球に対する感覚までもをおかしくしてしまっている状況なんだ。フォークを克服させるか、それとも長所である部分を伸ばすか、どちらが一番いいのか悩むところだよ。大きな戦力なだけに、1日も早く1軍復帰をしてもらいたいと願っているが、中途半端な状態で1軍に戻っても、また調子を落とし、悪い方向へ悪い方向へと向かってしまいかねない。今はとにかくバッティングでしっかり結果を残すこと、それが一番大事だよ。
■Q.イチロー選手や新庄選手など、日本プロ野球界の顔である選手がメージャーに行き、松井選手もメジャー行きを希望していると聞いていますが、監督はメジャー進出をどう思いますか?
■A.カズオについては、監督をしている間は戦力としてどうしても欠かせない選手なだけに、何があっても引き止めたい、というのが正直な気持ちだ。けれど、ルールにのっとって、カズオ自身が行きたいと言えば、誰も止めることは出来ないからね。ダイスケにしろ、カズオにしろ、オーナーが「行きたいのなら、行ってもいいよ」と直々に言ってくれているだけに、気持ちよくいけるんじゃないかな。スター選手が日本球界を去ると、確かに日本にいるファンにとっては生で選手のプレーを見られない寂しさはある。けれど、サッカー、ゴルフ、その他あらゆるスポーツが世界を相手に戦っている今の時代、野球だけが日本国内でとは言えないからね。寂しい気持ちも多いが、その分野のナンバーワンといわれるべき所でやりたい気持ちも分かるし、そういう夢を持って挑戦することはいいことだと思ってるよ。それに、今年イチローがメジャーに行った分、タイプは違うけれどパ・リーグの顔として中村紀が頑張ってる。スター選手の穴は、次のスター選手が必ず現れ、うめてくれるもの、そう考えれば、日本球界を盛り上げてくれる新しい選手が生まれる上に、メジャーで活躍する日本選手の姿を見る楽しみができるのだらか、悪いことではないと思うよ。
■Q.大阪ドームで売り子をしているのですが、大阪ドームの印象を聞かせてください。
■A.とにかく暑いね!とはいっても西武ドームも夏場は暑いんだけどね。けれどあまりいいイメージはないなぁ、特に今年は負けてばっかりだからね。打球がとにかく飛ぶという印象はあるね。昔に比べると20〜30mくらいは飛んでいるんじゃないかな。芝生、土ではそれほど飛ばないのが、人工芝に変えたら飛ぶようになったりするんだよ。平和台が人工芝になってから、狭く感じるようになったからね。あと、ボールの質的に飛びすぎるというのもあるよ。メジャーリーグでは公認球が1メーカーに限られているけれど、日本はいくつかのメーカーから、それぞれの球団の好みで使用することができるんだ。メジャーのボールが若干大きく感じるのは、縫い目をきつくしていないからで、その分打球音も違うし、飛びも違う。日本の場合、メーカー側が一生懸命一個一個丁寧に作ってくれる分、縫い目がものすごくきついんだ。それが、飛距離につながっているんだよ。
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